- 天野裕介
管理栄養士のための面接講座② ゴルゴ13に学ぶ
最終更新: 2018年5月1日

こんにちは、ココロハズム株式会社の天野です。
多くの病院の管理栄養士採用試験で、小論文試験が実施されることもあり、小論文講座の講師として、大学や専門学校で講義を行なっています。
講義の中で、実際に最後まで小論文を書いてもらいますが、要点がまとまっていない小論文が非常に多いと感じます。
「論文=論理的な文章」ですので、多くの総合病院の採用試験で小論文が実施されるということは、医療機関において「論理性」が求められていると言えます。
しかし残念ながら、多くの人が論理的な文章を書くことができていないように思います。
また、一文が原稿用紙3行〜4行(70字〜100字くらい)にまたがる方が非常に多いように感じます。
会話でも同じことがいえますが、文章は長くなればなるほど「主語」と「述語」がかみ合わなくなります。
そこで、小論文講座では「一文一義」で書くように指導しています。
例えば、
①長くて読みにくい文章
12月に実施を予定していたクリスマス会ですが、進行スケジュールが先ほど完成し、院長の承認を得ましたので、添付ファイルにしてお送りしようと思いますので、金曜日までにお読みいただき、もし何かご不明な点がございましたら、お手数ですが天野までメールかお電話にてご一報ください。
複数の「こと」(クリスマス会、スケジュール、院長の承認etc...)が1つの文章にたくさん入っています。これが相手を困惑させる原因となります。
頭で整理せずに、思いつくまま書いていくと、「、」で文章を続けてしまい、文章が複雑化してしまいます。
そのため、
「一文一義」を意識した文章を書くように指導しています。
そうすると、下記のようになります。
②短くて読みやすい文章
12月実施予定のクリスマス会の件です。進行スケジュールが先ほど完成しました。すでに院長の承認を得ております。添付ファイルにしてお送りしております。お手数ですが、金曜日までにお読みください。
もしご不明な点があれば、天野までメールか電話にてご一報ください。
一文が簡潔なため、すっと頭に入り、理解できます。
実は、同じことが面接でも言えます。「、」を使って、話を続ける人が多いのです。
例えば、
「中学時代はバレー部で、2年生からレギュラーとして試合に出ていて、3年では全員の目標としていた近畿大会に出場することができたんですけど、高校のバレーがあまり強くなかったということもあって、高校ではバレーはあきらめて、母親が師範をやっていることもあり、小さい時から興味のあった茶道部に入部しました。
面接官として、話を聞いていると、
「いつまで話が続くんだろう。」とか「結局、何がいいたいんだろう」という感覚に陥ります。
ゴルゴ13は、会話の中で、
「○○の話をするために、俺を呼んだのか」
「要点を言ってくれ」
と話が「依頼」とズレてしまった時は、すぐ要点のみの答えを求めます。
※実は面接官が時計を気にしだすのも、同じようなタイミングです。
面接においても「一文一義」を意識して欲しいと思います。
(小論文でも論理性が求められているということは、面接でも論理性が求められます)
しかし、面接において「一文一義」を使いすぎると、今度は逆にコミュニケーションに難があるという印象を与えかねません。「淡白すぎる」と判断されるからです。
そこで、話の中に
面接官の質問を誘導する「キラーワード」を入れましょう。
面接官が思わず「何で?」と聞きたくなるフレーズをあらかじめ入れておく。
そして、相手が「食いついてきたな」と思ったら、詳しく説明するのです。
例えば、上記のバレー部から茶道部の話。
「中学校のバレー部では、2年生からレギュラーでした。3年の時には、目標であった近畿大会に出場しました。しかし高校ではバレーをあきらめ、「茶道部」に入部することにしました。」
※茶道の話をしたい時には、「茶道部」というワードをゆっくり大きな声で話します。
面接官の最初の質問は「なんでバレーやってたのに茶道部なの?」になるでしょう。
そして
①高校のバレー部が弱かったこと
②母親が茶道の師範代であること
③「実は」小さい頃から茶道をずっとやりたいと思っていたこと。
このようにして、自分に関心を向けるキーワードを作っておくと、自分のペースで、「論理的に」面接の受け答えができます。これにより自信を持って話すことができます。
私は講義や人との会話の中で、意識的に「実は」という言葉をよく使います。
「実は」という言葉は、
①「本音」で会話しているように思われる(=親近感を抱きやすい)
②聞いている人だけの「お得感」を与える(=親近感を抱きすい)
③次のフレーズを聞き逃さない(=相手に興味を抱かせる)
魔法のフレーズなのです。
要点をまとめて話した上で、
「キラーワード」と「実は」を使って、
面接官のハートを撃ち抜いてください!
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